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外部環境外部環境を分析する枠組みは、マクロ環境とミクロ環境とに区分できます。 マクロ環境とは、一言で言えば「世の中の流れ」です。つまり、各企業とは無関係に起こっている世の中の動向です。マクロ環境を分析する際、法的政治的環境、技術的環境、経済的環境、社会的環境の4つの切り口に分けることができます。マクロ環境は企業にとっては、コントロール不可能な条件ではありますが、事業計画書ではそれをどのように解釈し対応するかが問われます。 事業計画書(サマリー)では、日本・米国経済動向、貴社が属する業界の動向(一部の業界については省略されます)が記載される仕組みとなっています。 ミクロ環境とは、一言で言えば「その企業固有の環境」です。ミクロ環境は、外部環境と内部環境とに区分できます。ミクロ環境を分析する際、マーケット(顧客=Customer)・競合(Competitor)・自社(Company)の3つの切り口に分けることができます。そのうち、市場、競合は「外部環境(ミクロ環境)」、自社は「内部環境」と区分することができます。これは、各々の言葉の頭文字をとって「3C分析」とよばれ、経営戦略論の世界で一般的に使われているミクロ環境の分析手法です。 事業計画書(サマリー)でも、この「3C」を切り口に貴社のミクロ環境の分析を行います。

マーケットセグメンテーション マーケットセグメンテーション(市場細分)とは、自社の市場がどのような市場なのか、一定の基準をベースに細分化する分析手法です。こうして分析した市場細分に対応しマーケティング戦略を策定することは、限られた経営資源でより効果的に事業活動を展開するために有用です。 マーケットセグメンテーションの切り口(つまり、消費者をタイプ分けする切り口)には、様々なものがありますが、事業計画書(サマリー)では以下の切り口で分析を行います
①産業財市場(顧客が企業等の組織体)
・ 顧客の業種
・ 顧客の組織規模
・ 顧客の所在地
・ 顧客が重視する購買基準
②消費財市場(顧客が個人消費者)
・ 顧客の性別
・ 顧客の世代
・ 顧客のライフステージ
・ 顧客の居住地域
・ 顧客が重視する購買基準

事業のライフサイクル 技術と用途の出会いを通じて新たな事業が生まれ、事業のライフサイクルが始まります。生成した事業は、導入期・成長期・成熟期・衰退期という4つの段階をたどります。
横軸に時間、縦軸に製品・サービスの売上高をとるとライフサイクルは下表の通りS字曲線で表すことができます。また、ステージ毎に業界における事業の位置づけ、競合等が下表の通り規定されます。「事業のライフサイクル」は、自分の会社が今どの段階にいるかを知り、何が必要かを判断するために利用することができます。



事業計画書(サマリー)では貴社のマーケット・競合を分析する手法として、「事業のライフサイクル」を取り入れています。貴社のライフサイクルが導入期・成長期・成熟期・衰退期のうちどのステージであるかを選択していただくと、それに基づき、事業の位置づけ、競合等が上記表の内容に基づき自動選択される仕組みとなっています。貴社が、「事業のライフサイクル」で導入期を選択された場合は、さらに市場特性分析を行います。市場特性分析とは下記の市場特性区分に応じ、自社の市場がどのようなポジションにあるか分析するもので、アーリーステージのベンチャー企業等に有用な分析手法です。



新規参入参入障壁 新規参入を防げる要因である「参入障壁」初期投資の大きさ・特許や独自の技術・流通チャネルの閉鎖性・政府の規制の4つの要因から成り立っています。 事業計画書(サマリー)でもこの4つの切り口で貴社の参入障壁を分析します。また、新規参入で特に注意が必要なのは、以下の3つのタイプの業界の動向です。売り手業界からの参入企業間の連鎖的な取引の流れで川上に位置する企業が川下に位置する産業に参入する場合があります。たとえば、IBMのような情報システム供給会社がコンサルティングサービスに参入したという事例が挙げられます。買い手業界からの参入川下の企業が川上に参入する場合もあります。たとえば、電力の買い手だった神戸精工所が発電所を建設し電力卸供給事業に乗り出したという事例が挙げられます。隣接業界からの参入補完関係や代替関係のある製品・サービスを取り扱う企業が参入してくる場合もあります。たとえば、キリンなどのビールメーカーが、チューハイなどの新しい酒類の事業に乗り出したという事例が挙げられます。事業計画書(サマリー)でもこの3つの業界の動向に着目しています。
内部環境内部環境の分析を一言で言えば、「自社の強みと弱みを説明する。」ということになります。 事業計画書(サマリー)では、経営資源を切り口に貴社の強みと弱みを分析する手法をとりました。経営資源は人的資源(ヒト)、物的資源(モノ)、財務資源(カネ)に技術資源を加え、4つの切り口で区分しています。
経営理念 これは企業が半永久的に持ち続ける「価値観」のことで、ビジネスプランの最上位に位置します。「経営理念」、「ミッション」、「社訓」、「社是」といった言葉が使われています。経営理念は、言わば「会社の憲法」のようなものです。会社のあり方、会社の価値観を明文化することにより「どのような経営をすすめていくか」という指針となります。 事業計画書(サマリー)では、ステークホルダー(関係者)を切り口に貴社の経営理念を表現する仕組みとなっています。貴社が、顧客、従業員、株主等のなかでどのステークホルダーに重きを置いているか選んでいただきます。人的資源(ヒト)、物的資源(モノ)、財務資源(カネ)に技術資源を加え、4つの切り口で区分しています。
コアコンピタンス コアコンピタンスとは、企業の中核(コア)となる能力(コンピタンス)のことです。この分野の第一人者であるハメル、プラハラード両教授は、コアコンピタンスの要件として1)競合他社との違いが明確にある 2)顧客利便性がある 3)広く製品、マーケットに通用する展開力がある という3点を挙げています。ソニーの「小型化技術」、本田技研工業の「エンジン技術」がこれにあたります。 事業計画書(サマリー)では、貴社のコアコンピタンスとなるものを①技術、②ノウハウ、③その他の中から選んでいただきます。
事業ドメイン 経営理念を基盤として定義されるのが事業ドメインです。事業ドメインの定義とは「わが社の事業は何か」という重要な質問に答えるものであり、自社の事業領域といった戦略空間を決定するものです。ドメインの最も代表的な定義の軸は、顧客層(マーケット)、顧客機能(顧客層のニーズ)、技術(自社の中核となる能力・資源 すなわちコアコンピタンス)の3次元の軸です。 事業計画書(サマリー)では、上記のうち技術に焦点を当てています。前項の(イ)コアコンピタンスで述べられている通り、コアコンピタンスが事業ドメインの技術を定義づけることから、貴社が選択したコアコンピタンスが事業ドメインとして自動的に選択される仕組みとなっています。
ビジョン x年後の数値目標 この事業計画書(サマリー)における「ビジョン」とは、半永久的な存在である「企業理念」を、時間軸に沿った将来構想という形に具現化したものです。つまり、3年後、5年後の中長期的な会社の目標ということになります。 通常ビジョンは、定性目標・定量目標に区分されますが、事業計画書(サマリー)では貴社の定量目標にしぼって表示される仕組みとなっています。
組織戦略 事業計画書では、「今までで決めた方向性をどのように組織で展開していくか」組織体制を決めることも求められます。主な組織形態として職能別組織、事業部制、社内分社制、持ち株会社制、マトリックス組織が挙げられます。 職能別組織 「営業部」、「開発部」、「製造部」というように、職能機能ごとに部門が分かれている、最もベーシックな組織形態です。 事業部制企業を複数事業に区分できる場合に、その事業ごとに組織を編成する形態です。日本の事業部制は、PL(損益)までしか責任を負わないプロフィットセンターであるケースが多いです。社内分社制 社内の各事業単位を擬似会社とみなす組織です。これにより各事業単位はPL(損益)のみならず、BS(投資)まで責任が負わされます。 持ち株会社制 さらに各事業部の独立性を高めたものが持ち株会社制です。持ち株会社の下に、各事業会社が別個の法人としてそれぞれぶら下がっている形態です。 マトリックス組織 マトリックス組織の特徴は、事業と職能、職能と地域といった二つ以上の要素が組織に組みこまれていることです。 マトリックス組織は大企業を中心に使われる組織形態であるため、この事業計画書(サマリー)からは、省かれています。
競争戦略 競争戦略は様々な切り口による手法がありますが、この事業計画書(サマリー)ではコトラーの競争戦略を採用しています。コトラーは、市場における競争上の地位・・・①リーダー②チャレンジャー(リーダーの地位を脅かすような2番手)③フォロアー(リーダー等の動向に追随する4、5番手以降)④ニッチャー(リーダー等と住み分けて特殊な小規模市場をねらう)・・・によってそれぞれとるべき戦略が以下の通り異なることを提唱しました。 ①リーダーの戦略模倣・市場拡大・低価格のいずれかの戦略を選択する。 ・模倣:チャレンジャー(2番手)の打ち手を模倣し、チャレンジャーの差別要因を無力化する戦略 ・市場拡大:長期的な成長のため、市場そのものを拡大する戦略 ・低価格:低価格で体力勝負に持ち込み、他社をふるい落とす。 ②チャレンジャーの戦略リーダー打倒・ニッチャー転換のいずれかの戦略を選択する。 ・リーダー打倒:「競争のステージ」を変えることでリーダーを打倒する。たとえば、アサヒビールが「スーパードライ」を投入してキリンの牙城を崩したことが例とて挙げられます。従来ビールは容器やイメージの差別化が競争ポイントとなっていましたが、アサヒは「ドライ」という味自体の差別化という切り口で成功しました。 ・ニッチャー転換:④ニッチャーの戦略に転換する。③フォロワーの戦略ニッチャー転換・競争回避のいずれかの戦略を選択する。・ニッチャー転換:④ニッチャーの戦略に転換する。・競争回避:OEMや提携などの手段を通じ、リーダーの懐に入り生き残る戦略④ニッチャーの戦略商品・価格・チャネル・用途・顧客層等いずれかの分野で集中特化を図る戦略を選択する。
マーケティング戦略 マーケティング戦略は、「製品(Product)」「価格(Price)」「プロモーション(Promotion)」「流通(Place)」の4つのカテゴリーに分けて策定、実行されることが一般的です。この4つのカテゴリーは頭文字をとって「マーケティングの4P」と呼ばれています。 事業計画書(サマリー)では類型化が困難な「製品戦略」を省略、かわりに「事業ライフサイクルを切り口にした戦略」を追加しています。
① 事業ライフサイクルを切り口にした戦略 事業計画書(サマリー)では、前項の質問「事業ライフサイクル」で貴社が選択された、事業の段階-導入期、成長期、成熟期、衰退期-に応じた戦略が自動表示される仕組みとなっています。 ただし、成熟期・衰退期を選択されている場合は、さらに以下二つの戦略のなかから、貴社がとる戦略を選んでいただきます。・事業を再定義し新しい可能性に挑戦する。・事業から撤退する。
② 価格 事業計画書(サマリー)では、下記の価格戦略のうちいずれかを選択していただく形をとります。一般的に、新しい製品・サービスの導入に当たっては、市場浸透価格戦略か、経時的ディスカウンティング戦略いずれかが選択されます。 市場浸透価格戦略:低価格で参入しシェアを確保する戦略経時的ディスカウンティング戦略:当初から高価格を設定し早期に資金を回収、段階的に引き下げる戦略。スキミング戦略とも呼ばれます。 ロスリーダー戦略:安い「おとり」商品をつくり顧客をひきつける。スーパーでよく取られる戦略 複数価格設定戦略:同一商品でも異なる時間帯、顧客層等で価格を変える戦略 補完的価格設定戦略:本体製品とは別に、定期的な購入が必要なサービス、製品がある場合に、本体は低価格で販売し顧客を獲得する戦略定額制・従量制価格設定:使用頻度が低い客には利用のたびに課金する従量制、高い客には定額制の料金プランを提示する戦略。電車の切符と定期券がこれにあたります。
③ プロモーション プロモーションとは、製品・サービスに関わる情報を人々に伝達する、様々な手法や活動の総称です。プロモーションを検討する際には、基本的に次の2つの問題を考慮する必要があります。 ①何を伝えるのか(発信する狙い) ②どのように伝えるのか(メディアの選択) プロモーションの中心的な手段は、「広告活動」「PR活動(パブリックリレーションズ)」「人的販売」「セールス・プロモーション」という4つのメディアです。 事業計画書(サマリー)でも、この4つの切り口で貴社のプロモーション手段を表示する仕組みとなっています。
④ 流通 生産者を起点とした流通チャネルの基本的類型として以下2つがあげられます。 ① 直接販売:生産者自らが直接、最終的な顧客に販売する。 ② 間接販売:生産者が自社の製品・サービスの販売業務を流通業者に委ねる。 事業計画書(サマリー)でも、この2つの切り口で貴社の流通戦略を表示する仕組みとなっています。
今後x年間の計画 経営戦略から始まった事業計画がまとまると、これを数字に置き換える作業、すなわち財務計画の作成にはいることになります。財務計画とは、いくら儲かっていくら費用がかかるかを見積もり、資金をどこからどのくらい調達しなければならないかという計画を立てることです。基本的には、利益計算書と資金計画書(キャッシュフロー計画)から構成されます。 利益計画書 売上高、売り上げ原価、販売管理費、営業利益、経常利益を記載していきます。 売り上げの数値は、希望的観測にならないように、客観的視点で事業展開の計画と照らし合わせながら整合性のとれた予想をたてます。 諸費用は可能な限りの根拠を背景に見積もりを立てます。例えば100万円の支出と書くなら、なぜ100万円なのかその根拠が必要です。 資金計画書資金計画書は、運転資金・投資資金がどのタイミングでいくら必要か、その資金需要に対し長期・短期借入金をどのように調達するかを記載します。ぎりぎりの資金で動かそうとせず、事業リスクをもりこんだ余裕のある資金計画とすることが大切です。
参考文献BP ビジネスプラン策定マニュアル 手塚貞治著 スバル舎マ  ゼミナール・マーケティング入門 石井淳蔵他著 日本経済新聞社事  事業計画 尾田友志著 講談社ベ  ベンチャー企業の成長と戦略 井上善海 中央経済社その他2007年度版日経業界地図 日本経済新聞社編

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